「卒業して45年! 未だ旅の途中」

        藤井 まゆみ氏(高25回生)

 昨年10月12日に行われた創立記念式典では、家具製造業に従事する傍ら、兵庫県立大学大学院で学ばれたり、落語にもチャレンジされたりするなど、さまざまな分野でご活躍されている藤井まゆみ氏に「卒業して45年! 未だ旅の途中」というテーマでご講演いただきました。

 講演に先立ち、まずは落語『初天神』をご披露いただきました。目の前で繰り広げられる臨場感あふれる落語の世界に生徒たちも引き込まれました。その後行われた講演の中では、結婚後、家業の家具製造業に携わる中で経験された苦労やISO試験への取り組み、サイズオーダー家具“すきまくん”の開発に至るまでの経緯、さらに55歳になってから兵庫県立大学大学院で学ばれたご経験などをお話しいただき、冒頭の落語同様、そのバイタリティと前向きな姿勢に圧倒されるばかりでした。

 「何が起ころうとも、自分が自分であることに変わりはない」「ワクワクすることを見つけよう」大変なご苦労の中でも人生を楽しむことを忘れず、さまざまなことにチャレンジされ、さらに今後も新たな挑戦を続けていきたいと熱く語って下さった藤井氏の言葉に生徒たちも大変勇気づけられたようでした。

「訪問看護師として幸せな仕事人生に感謝」

        石原 祐佳氏(高28回生)

 令和元年10月11日、第99回創立記念式典が行われ、奈良県看護協会立橿原訪問看護ステーションに訪問看護師として勤務され、現在は「橿原訪問看護ステーションやわらぎの郷」の管理者としてもご活躍されている石原祐佳氏に「訪問看護師として幸せな仕事人生に感謝」をテーマにご講演いただきました。

 ご講演では、ソフトボールに打ち込んだ高校時代の思い出や、「患者さんと向き合いたい」という思いから訪問看護師への道へ進むことになった経緯、訪問看護で出会った患者さんとの思い出などをお話しいただきました。「訪問看護師の役割は在宅療養者と家族の希望を叶えること、尊厳を守ることである」との信念を持って患者さんを支える一方、ふと気づくと自分も患者さんに支えられている、と優しい口調で語る石原氏の姿は大変印象的で、特に看護師を志望する生徒にとっては大きな励ましとなりました。また、「命とは自分が使える時間のこと。命の喜ぶ生き方、幸せな仕事人生を送ってほしい」という生徒たちへのメッセージには、命の現場で長年働いてこられた石原氏の思いが込められており、これから社会に出ていく生徒たちの心に深く響いたようでした。

 藤井様、石原様には大変ご多忙な中ご講演いただき、ありがとうございました。