教育実習を終えて
高72回生 上田 みうさん
神戸市外国語大学4回生の上田みうと申します。この度、5月27日から3週間教育実習をさせていただきました。
これまでは生徒の立場でしか関わったことがなかった学校に、教師からの目線で関わらせていただき、学びが多く充実した毎日でした。
初めて授業をさせていただいたのは実習4日目でした。実際に高校生を前にして授業を行うことの難しさを肌で感じました。高校生の頃はなんとなく机に向かって受けていた授業でしたが、わかりやすく授業を行うこと、生徒を退屈させないためにメリハリのある授業を行うこと、生徒の躓きポイントを予測することなど、先生方は様々なことを考えて授業をしてくださっていたことに気づくことができました。
想像以上に授業を行う上で気をつけなければいけないことがあり、戸惑う場面も多くありました。が、担当の先生が授業の機会を沢山与えてくださったり、様々な先生から助言を頂き、少しずつ改善を行うことで実習終盤になるにつれ良い授業ができるようになったと感じます。
3週間の中で、印象に残っているのは文化祭です。お昼休みや放課後にクラス合唱練習に参加したり、生徒と一緒にクラス展示の準備をしたりと、高校生の頃を思い出した毎日でした。文化祭当日、歌を一生懸命歌う生徒を応援したり、模擬店を楽しんでいる生徒を撮影したりと、生徒の目線だけではなく、教師の目線からもクラスの生徒と関わることができ、貴重な体験をすることができました。
文化祭を開催するにあたって、先生方は毎日のように打ち合わせを行っていました。教科指導だけではなく、生徒が安心して学校生活を送れるよう学校運営をすることも教師の重要な役目だと認識しました。
文化祭を通して、生徒の頃にはわからなかった教師という仕事の大変さを知ることができました。
私は卒業後は教師ではなく、国際物流分野の会社に入社する予定です。この3週間の教育実習では、社会に出ても必要な資質を学ばせていただきました。担当の先生からは「経験から学ぶことが大切だ」という助言をいただきました。教育実習中、教壇に立つ機会を沢山与えてくださり、人前での話し方や、成果を出すためには入念な準備が必要だということなど、経験から沢山のことを学ぶことができました。
社会に出ても教育実習で得たこれらの学びを活かしていきたいです。
教育実習中、津名高生が毎日元気な声で挨拶をしてくれ、改めて素敵な高校を卒業したと実感しました。車が通ったら立ち止まって挨拶をしたり、廊下ですれ違った先生方に挨拶をしたり、私自身も高校生のころは当たり前だと思ってしていましたが、大学生になって決して当たり前ではないことを知りました。教育実習中は、津名高生の元気な挨拶で「今日も1日頑張ろう」という元気をもらいました。挨拶という些細なことですが、この素敵な伝統はこれからも長く続いてほしいなと思います。
最後になりましたが、ご多忙の中、教育実習を受け入れてくださいました校長先生、教頭先生、並びに教務の先生方や担当してくださった先生方に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
高72回生 井上 隼人さん
私は三週間の間、母校の津名高等学校で教育実習に取り組んできました。実習の直前までは不安な気持ちや心配事がたくさんありました。また教育実習最終日の次の日には教員採用試験があったこともあり、より一層不安が押し寄せていました。そのような状況の中で教育実習が始まりました。ただ実際に実習が終わってみると非常に短い三週間だったと感じています。この三週間で学んだこと、及びその後の状況について触れていこうと思います。
まず教育実習を通して感じたことや学んだことですが、大きく2つあります。まず一つ目は、教職のやりがいです。私は集団塾講師のアルバイトをしていることもあり、教えることのやりがいや楽しさはある程度認識しているつもりでした。ただ実際に学校現場に立ってみると、私が想定していたもの以上にやりがいがありました。私が授業で失敗をしたこともありましたが、その中でも生徒たちが励ましたくれたり、時には授業の良かったところを言ってくれたりすることもありました。教職はたくさんの業務があり大変なこともあります。しかしながら今回の実習ではそれ以上にやりがいや楽しさを実感することが出来ました。
次に二つ目は、授業準備の大変さです。授業準備の中でも特に研究授業の準備が大変でした。私は普段の授業では板書を中心とした授業を行っていました。もちろん板書中心の授業でも説明方法やチョークの色など配慮しなければならないことは数多くあります。しかしながら研究授業で行ったPowerPointやプリントの作成はさらに大変だと感じました。その要因としては、時間が非常に限られていること、改善点がいくらでも出てくることです。教員は日々限られた時間の中で、授業準備を始めとした様々な校務を行っています。その中でスライドやプリントの作成は非常に時間がかかるため大変な作業だと感じました。またスライドやプリントは完璧なものを作成しようとすると限りがないため、授業に間に合うように作成することも大変だと感じました。この経験から学んだこととしては、本当に必要なものに絞るといった物事の優先順位を付けることや、テンプレートを一つ作成し、それを基に作るなどが挙げられます。実際に教員になった際は、学んだことを実践できれば良いと考えています。
最後に教育実習後についてです。教育実習は長いようで本当に短いです。気が付けばあっという間に終わり、次の日には教員採用試験の一次試験が行われました。実習期間中は勉強をする時間がほとんどなく、土日は時間があったとしても平日の疲れを取るといった目的もあったため勉強時間の確保は困難でした。私は教育実習が始まるまでに試験の対策をしていたため、実習と試験を無事終えることが出来ました。今振り返ると早めの対策が非常に重要なことであると改めて認識しました。その後も大学の定期試験があるなど非常に忙しい日々でした。現在は教員採用試験の二次試験に向けて面接の対策を中心に行っています。採用試験の面接では様々なことが聞かれます。一般的な質問に加えて教育に関連することも聞かれますが、教育実習で培った資質・能力を十分に活かすことで対応が出来ると考えています。知識の習得だけでなく、実際に現場に立って経験できるのは非常に貴重な体験であり、今後の教職においても活きてくると考えています。短い間でしたが、教育実習を受け入れてくださった先生方に感謝申し上げます。本当に三週間ありがとうございました。
高72回生 後藤 未夢さん
高72回生の後藤未夢です。物理の教育実習生として、5月27日より3週間、津名高校にてお世話になりました。教育実習では、教員の連携や協働の大切さ、授業法などたくさんのことを学ぶことができました。
スムーズに文化祭を行うことができたのは、教員同士の連携や協働のためであるということを強く感じました。
また、朝の職員会議だけでなく、学年団や教科の先生ごとに話しあう機会を設けていました。そのため、クラスの生徒だけでなく、多くの生徒について先生方が把握していました。
部活動で起きた人間関係のトラブルも学年団で共有している様子が見られました。教員間で子どもたちの情報を共有することの必要性について改めて感じることができました。かしこまった話し合いだけでなく、図書室や職員室で先生方が仲良く話している様子を見て、教員同士の信頼関係を築くことも大切だと考えました。日頃の教員同士のコミュニケーションを大切にし、お互いに共通理解を図り、連携や協働できるような関係を築けるようになりたいです。
授業に関しては、在校生の皆さんや先生方にアドバイスをいただき、よりよい授業にするための工夫について学ぶことができました。授業の指示は想像以上に丁寧に伝えないと、「今何をすべきかなのか」ということが生徒に伝わりづらいということに気づきました。ICTなども効果的に活用し、今どこに注目すべきなのかをわかりやすくしたいと思います。
他にも、声のトーンや大きさ、話し方を工夫することで、授業にメリハリをつけることの大切さを感じました。
発問に関しては、選択式にするなど、生徒の答えやすい内容にすることで、生徒の自信に繋がるように工夫したいと思います。また、教科書に載っている内容だけでなく、その内容に関係するものを授業で扱うことで、生徒の興味関心をひき、集中力を再び高める効果があると感じました。生徒の興味をひけるような話ができるように、自分の専門性を高めていきたいです。
今回の教育実習を通して生徒とたくさん関わることができ、教師になりたいという想いがより強くなりました。教育実習で学んだことを活かし、理想の教師を目指して学び続けたいと思います。
〈在校生へのメッセージ〉
在校生の皆さん、3週間温かく迎え入れてくださり本当にありがとうございました。今しかない時間を精一杯楽しんでください。高校の3年間は本当にあっという間に過ぎてしまいます。友人と支え合いながら、後悔のないように何事にも全力で挑戦してください。皆さんのことを応援しています。
〈最後に〉
最後にはなりましたが、ご多忙の中、私たち教育実習生を受け入れてくださいました先生方、本当にありがとうございました。大学では経験できないような貴重な経験ができ、たくさんの学びがありました。教育実習で学んだことを活かし、この先も頑張っていこうと思います。
高72回生 森崎 愛梨さん
5月27日より2週間、津名高校にて教育実習をさせていただきました。短い期間でしたが、とても多くのことを学びました。実習を通して特に強く実感したことは、授業をすることの難しさです。自分が学生だった頃は何も考えず、ただただ授業を受けていましたが、いざ教壇に立ってみて、1時間の授業を作るのに先生方がどれだけ努力されていたのかが分かりました。教材研究をはじめ、生徒が理解しやすい発問を考えたり、興味を持ってもらうために授業の導入を工夫するなど、1つの授業を作るにはその何倍もの時間がかかります。先生方の授業を何度も見学させていただきましたが、実習生という立場で授業を受けることで、学生の頃には気付けなかった先生方の苦労や努力を肌で感じることができたと思います。高校時代は当たり前だと思っていた、授業を受け、部活をするという日々が、多くの先生方のおかげで成り立っていたのだと痛感しました。今更ながら、自分が過ごした高校3年間のありがたさを再認識しています。
大学での模擬授業とは異なり、実際の高校生を前にした授業は自分の想定通りに進むことはほとんどなく、焦ってしまうことも多かったです。分かりやすい授業ができない自分に、もどかしさや悔しさを感じました。50分という限られた時間で、伝えたいことを生徒に理解してもらうのはとても難しく、教材研究また生徒理解の浅さを実感しました。研究授業では、先生方や他の実習生からたくさんのご意見をいただき、自分の現状を見つめ直す良い機会になったと思います。実習を通して、大学では学ぶことができない大切なことを、たくさん学びました。とても忙しく大変ではありましたが、有意義で充実した2週間だったと感じています。これからの人生の糧になる、貴重な経験をさせていただきました。学んだことを大学に持ち帰り、自分の将来に活かせるように励んでいきたいと思います。
この2週間の教育実習は、先生方はもちろんのこと、生徒の皆様のおかげで素晴らしいものになりました。素直で明るい津名高生の皆様から、私も元気を分けてもらえたと思います。高校生活はあっという間に過ぎてしまうので、今を大切にして勉強や部活に励んでください。今後は進学や就職で、友達と離れ離れになることもあるかもしれません。高校時代の今にだけ経験できることがたくさんあります。文化祭や体育祭だけでなく、日々の中でたくさんの思い出を作ってください。皆様の学校生活が良いものになるように願っています。2週間という短い期間ではありましたが、津名高校で過ごすことができてとても楽しかったです。津名高校のさらなるご発展と在校生の皆様のますますのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。
最後になりましたが、ご多忙の中、教育実習を受け入れてくださった校長先生、教頭先生、並びに教務の先生方や、担当してくださった先生方に心より感謝申し上げます。先生方の指導のおかげで、無事に実習期間を終えることができました。至らない点も多々あったかと思いますが、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
神戸学院大学 人文学部 人文学科
4回生 磯 郁也さん(高72回生)
2024年5月27日から6月7日までの2週間、教育実習生として、母校である高校でお世話になりました。実習期間は1日1日学ぶことばかりでした。
初日に校長先生や教頭先生の話を聞き、「よい教師とは何か」という問いが頭をよぎりました。日本に数十万、数百万人と教師がいますがひとりひとり違った教育方針を持っています。授業方法や、生徒指導もそれぞれ違っています。そんな中でよい教師になるためには何が大事なのかをこの2週間の教育実習でいくつかを掴むことができました。
まず学んだこととして生徒との関係づくりを意識することの大切さを挙げます。私がホームルームを担当したクラスは1年1組であり、授業担当は3年生の世界史探究でした。ホームルーム、授業を担当したクラスの生徒たちは、いずれもひとりひとりが元気溌剌で活気に満ちあふれたクラスでした。私がホームルームや授業をしているときも話を食い入るように聞いてくれました。放課後も生徒と積極的にコミュニケーションをとったり、文化祭の準備を一緒にしてあげたり、生徒と一緒に過ごしたりして生徒との関係作りを積極的に行いました。このように生徒との関係を築くことで、自然と生徒と話しかけることができ、教師と生徒がよりよい学校運営を行っていくための土台を作成していくことができると気づきました。
次に学んだことは、経験を積むことです。授業面において全体で8回授業を行いましたが、実際に教壇に立って授業をすることの大変さを深く知りました。私を担当していただいた先生のご指導により、よい授業を作っていくためには経験を積むことに加えて、自らが授業で何を言いたいのか、何を一番生徒に知ってもらいたいのかを意識することが大事であるということを学びました。実際に実習5日目の1限目に初めての授業を行いました。初めての授業でもあり自分が思っていた授業をうまく展開することができませんでした。しかし生徒全員が私の授業を真剣に聞き入ってくれたり、質問などを投げかけてくれたりしてくれました。授業でしか会う機会がない生徒ばかりでしたが、授業回数を重ねることにつれて、深く学べて面白いと感じてもらえるような授業を展開していくことが達成できたと感じています。ただ一方的に話をするのではなく、授業の冒頭で最近の話題を取り上げた小話をして生徒が聞き入れやすい授業環境を作ることができたと感じています。
2週間という短期間でありましたが、生徒との関係づくり、自分が授業で何を学んでほしいのか明確にすることなど、よい教師になるために身につけておくべきことをたくさん把握することができました。教師という仕事を経験してみて教師という職業の大変さも併せて感じることができました。ご多忙のところ私のためにお時間を割いてご指導してくださった先生方、暖かく教育実習を歓迎してくれた生徒たちへ感謝の気持ちを忘れることなく、教育実習で学んだことを生かしつつ、「よい教師」になるという夢に向かっていきたいと思います。改めまして2週間という短期間ではありましたが大変お世話になりました。