昭和61年に設置された理数コースは、平成15年に総合科学コースに改編され、令和7年4月より文理探究科として、時代の流れと共に新たに深化しました。
その文理探究科が探究サマーキャンプを実施するにあたり、同窓会として補助しました。
[研修の目標]
①自らの力を使って自分自身の安全を守る「自助」や、自らの安全を確保したうえで周囲の人々と助け合う「共助」について学び、個々の防災に対する意識を高める。
②アウトトドアの体験的活動を通し、課題解決能力や自己肯定感を高める。
③相互の信係を深め、コミュュニケーション能力を高める。
④チャレンジ精神を強い、リーダーシップを育成する。

[研修報告]
・8月4日、5日 多可青雲の家にて実施。「防災」をテーマに据え、体験的な活動やグループワークを行った。当日欠席もなく、1年4組文理探究科生徒35名が全員参加。天候にも恵まれ、1泊2日の研修を予定通り、無事に終えることができた。こちらの企画した研修以外にも、1日目夜のキャンプファイアーの時間や帰りのバスの移動時間を利用して、生徒主体のレクリエーションを実施した。クイズやダンス、ゲームなど、工夫を凝らしたものが見られ、生徒同士の仲もより深まった。
・事前学習として、7月24日に外部部講師(淡路教育事務所 経塚真一先生)を活用した。
内容:身近な危険を考えるポイント、非常用持出袋の中身を考える、
実際の避難所の設備を考える、災害ボランティアの事例⋯ など
[研修内容の詳細]
1日目:アウトドアの体験活動を通し、自己肯定感や責任感、協働する力を育む。
①身近な「あぶない!」をさがそう
内容:「身近な危険を回避する」という視点をもとに、課題を見出す力を育むことを目的とする研修
→施設周辺を散策するフィールドワークを行った。得られた情報を他者と共有し、想定される危険や注意点を発表し合った。
②避難所作り
内容:ブルーシートとロープのみを使用し、独自のタープ(日よけ)の設置をグループで協力して行った。
③炊き出し体験・空き缶炊飯
内容:自分たちでカレーの調理やアルミ空き缶を使用した炊飯を行った。

2日目:グループで協働し、課題を自分事として捉え、解決策を考える。
④一日前プロジェクト
内容:被災者や災害対応にあたった方へのインタビューやエビソードを教訓として、災害を自分ごととしてとらえ、さまざまな状況に応じた災害への対処法について考えた。
⑤防災ゲーム「ダイレクトロード」
内容:架空の町の災害(地震・火災・津波)発生から避難までの、45分間の時間制限を設定し、グループで協力しながら進めていく体験ゲーム。(神戸市消防局作成)
与えられた情報を整理しつつ、それぞれの被害への対処方法についての指示書を作成した。
【生徒感想(研修の振り返りより抜粋)】
・防災に対しての意識が上がった。周りの人と協力し、何かをやり遂げることの素晴らしさを再確認できた。
・防災についての知識や知恵をたくさん知れた。実際に災害にあわれた方のエピソードはためになるものが多かった。そして、友だちとの絆が少し深まった気もする。2日目のグループワークは積極的に参加できた。
・自分自身のコミュニケーション能力や協調性が身についたと思います。また、冷静に物事を考える力や防災についての知識も身についたと思います。
・リーダーシップはまだ自信がないが、自分にできることを見つけ、班の役に立てるよう自ら行動できるようになったと感じた。
・問題解決能力がついたと感じました。『防災ゲーム ダイレクトロード』では「この人の家はここだと思う」や「この人はこんな状態」とはっきり意見を訴えたり、話し合いをして答えを導き出せたので、成長したなと感じました。
・班でまとまって役割ごとにスムーズに活動することができた。自分ができることを見つけ主体的に動くことができたと思います。
・自分から進んで物事に取り組むことができました。今まではつい友達にまかせてしまったりしたことがあったけど、今回はそんな自分がなさけなく思ったので、自分の意見を発信するということを意識して行動することができました。自分が進んで参加することによって新たな発見がたくさんあったのでとても楽しかったです。
