全国大会を終えて

ギター・マンドリン部顧問 井上 拓

 去る7月27日に全国高等学校ギター・マンドリン音楽コンクールが行われました。全国の17都府県から58校参加し、どの学校も素晴らしい演奏を繰り広げました。私たちはこのコンクールで、金賞に値する「優秀賞」を3年ぶりに獲得することができました。

 全国大会には、前の年の11月に行われる兵庫県高等学校総合文化祭において推薦された学校が出場できます。現在本校は45年連続で出場していることもあり、生徒たちは自分たちの代で全国への出場が途絶えてしまわないかと不安の中迎えた演奏会でした。今までの先輩方が築き上げてきた伝統を胸に迎えた県総文では、非常に素晴らしい演奏ができました。その結果、見事全国大会への出場を決め、更には連盟奨励賞を獲得することができ、生徒たちも非常に満足した様子でした。

 全国大会では「努力賞」、「優良賞」、「優秀賞」の3つの賞があり、ここ数年は優良賞が続いていました。生徒たちも「優秀賞」獲得を目標に練習を始めましたが、課題は山積みでした。技術的な部分も当然ありますが、音楽的な部分で、「表現力」という点では課題が多いのが現状でした。また全国大会まで期間はあるものの、その間に依頼演奏や定期演奏会などがあり、全国大会の曲だけ練習したらいいわけでもありません。その中で、自分たちの技術・音楽性を高めるために、生徒たちは本当に努力したと思います。アンサンブルコンサートを開催し、自分たちの技術を上げるとともに、様々な地域での依頼演奏を通して、自分たちの音楽を高めてきました。その成果が全国大会の結果として表れたのだと思います。

 全国大会で演奏した曲はマスカーニ作曲の歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」幻想曲でした。イタリアのオペラで、とにかく良い音色で音楽的に演奏しなければならない曲です。そういった点では、私たちにとって不利な曲と言えました。しかしながら、生徒たちは試行錯誤しながら練習に取り組みました。時には生徒同士で部活の方向性や練習に関して、意見が合わない時もありました。しかし、合宿などを通して団結力が生まれ、演奏技術も音楽性も高めることができました。全国大会の演奏ではその成果が実を結び、非常に音楽的な演奏ができました。審査員の講評でも「とても楽しい演奏で、もっと聞いていたくなるような演奏だった」とお褒めの言葉を頂き、生徒たちにとっても励みとなりました。生徒たちも悔いのない演奏ができ、結果についてもとても満足していました。

 この11月には次の全国大会に向けた県総文が待っています。次の全国大会に出場できるよう、今後も精進していくつもりです。そして、次の全国大会では優秀賞の中でも上位に与えられる「特別賞」の獲得を目指して、日々練習に励もうと思っています。今後ともギター・マンドリン部の応援よろしくお願いいたします。