高27回生 神戸低侵襲がん医療センター 理事長・病院長
藤井 正彦
高27回生(昭和51年卒)の藤井正彦です。在学中は数学部に在籍し、2年の夏までは柔道部にも在籍し、卒業後は神戸大学医学部に進みました。
医師になってからは、県立がんセンターや西宮病院などで研修し、2012年9月まで神戸大学医学部附属病院に在籍し、その後は神戸市のポートアイランドにある神戸低侵襲がん医療センターで、理事長兼病院長として、がん患者さんの診療に携わっています。
神戸低侵襲がん医療センターは、2013年4月に開院し、今年で11年目を迎えます。全国でも例を見ない、手術室を持たない「切らずに治す」がんセンターです。高精度の放射線治療(治療装置3台)と薬物療法(抗がん剤治療や免疫療法)を中心に、カテーテル治療、内視鏡治療、緩和ケアまで提供しています(詳しくは当院のHPをご覧下さい)。
当院は、全国でも前例がない民間型のPFI事業で、神戸大学が主導して設立した民間病院です。設立の目的は3つで、母校である神戸大学病院の放射線治療機能を補完すること、神戸市が推進するメディカルクラスターでがん専門施設の役割を担うこと、神戸市内および兵庫県内の高精度放射線治療を担うことです。おかげさまで開院3年目から県下で一番の治療患者数となり、2020年の延べ患者数は年間1200人余りとなり、近畿全体で2番目の放射線治療患者数になりました。
コロナ禍で2021年からは患者数が減少しましたが、2022年の秋頃から回復傾向にあり、2023年はコロナ前の水準に戻ることを期待しています。
今年3月には、温熱療法を開始する予定で、放射線治療および抗がん剤治療と併用することで治療効果をさらに高め、また腫瘍免疫を活性化することも期待されることから、低侵襲がん医療のさらなる発展を目指しています。
2022年11月30日には、淡路市健康福祉部健康増進課保健師で同級生の中野惠子さん、大迎麻梨子さんなどのお計らいで、淡路市健康づくり推進員研修会で講演させていただきました。60名近くの方にご参加いただき、当院で行っている「切らずに治すがん治療」を紹介させていただきました。多くの同級生もお越しいただき、会の後には東浦でプチ同窓会も開いていただき、本当に有り難うございました。また、淡路市健康づくり推進委員会副会長の伊藤良子さんは、私が生まれた仮屋のご近所さんで、大変懐かしい思いがしました。
津名高校のOBとして、当院が卒業生の皆様に少しでもお役に立てたら幸いです。がんに関することなら何でもお気軽に相談していただければ、出来る限り対応させていただきますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。