まず、大澤寿人作曲のピアノ協奏曲を聴いてみましょう。YouTubeで「大澤寿人 ピアノ協奏曲第二番」で検索すれば聴くことができます。二番は昭和九年留学先のパリで、三番は昭和十一年の帰国後日本で作曲されております。
素晴らしい曲ですね。こんな曲が日本人により戦前に作曲されていたとは信じがたいことです。生涯で900以上の作曲・編曲をした作曲家、それが我が校歌の作曲者大澤寿人です。
昭和二十八年二月三日。当時大澤寿人が教鞭をとっていた神戸女学院大学構内の坂道を淡路島の高校の先生(横山先生か?)が登って行きました。竹中 郁の紹介で校歌作曲の依頼です。届いたばかりの竹中 郁の歌詞の写しを持って行きました。
(大学に遺っている創作ノートに「二月十一日作曲」とメモ書きされています。さらに歌詞には「男子の方にむくように」との書込みがあります)
筆者も取材でこの坂を何度も登りました。感慨ひとしおでした。
さて、大澤寿人の曲を聴くにはどうすればいいのでしょう?
❶手っ取り早いのは先ほどの「YouTube」です。
❷次はCDです。
Amazonでピアノ協奏曲二番 1,132円 三番 1,075円
❸最後に演奏会です。
神戸女学院大学は大澤寿人のコレクションを分析研究し順次「大澤寿人スペクタクル」として演奏会を行っています。
大学の先生から最近「2017年11月26日(日)14時、兵庫県立芸術文化センター小ホールでの演奏会が決った」と連絡が入りました。
(大澤作品を積極的に取り上げているのは関西フィルハーモニー管弦楽団です)
同窓会としては今後大澤作品の演奏会を本ホームページで案内します。イベントとしてみんなで聴きに行きましょう。
大澤寿人は校歌作曲の半年程のちに四十七歳で急逝し、その後楽壇は急速に大澤を忘れました。「その業績に対し非礼な程の忘却」と表現されます。
(文責 16回生 岡内とどむ)